アロマワックスサシェを作っていて、写真のように「凝乳」(乳がかたまって豆腐状になったもののように見えることから、ここではそのように説明します)したことありませんか?
型に注いだ後、せっかく表面がきれいに固まったのに、その後にブクブクとマグマが噴火するように泡が出てしまう現象です。
実は私は一度もなったことがなかったのですが、このような状態になったという質問を何件か受けたことから、質問者様から使用した材料のメーカーをお聞きして、どうしてこのようになるのか検証してみました。
おそらくここまでひどくることはないと思いますが、ここまでになった条件をまとめます。
① ソイワックス: A社 エコソイワックス ハード --- 25g
みつろう: B社 --- 10g
エッセンシャルオイル: C社 ラベンダー、ティートゥリー、ベルガモット --- 6g
部屋の気温: 28度
ワックスとエッセンシャルオイルを混ぜたときの温度: 70度
ワックスを型に注いだ時の温度: 56度
注いだ直後は表面が固まり表面温度もいったん下がったが、内側から噴火が起きたように盛り上がった。その時の表面温度は55-56度。
何らかの化学反応が起きて、ワックスが盛り上がり、そのまま固まった。
触った感触は固くてカサカサしている。
② 室温を下げてみる
ソイワックス:A社 エコソイワックス ハード --- 25g
みつろう: B社 --- 10g
エッセンシャルオイル: C社 ラベンダー、ティートゥリー、ベルガモット --- 6g
部屋の気温: 24度
ワックスとエッセンシャルオイルを混ぜたときの温度: 70度
ワックスを型に注いだ時の温度: 24度
①では温度が急激に上がったので、部屋の温度を28度から24度まで下げて製作。
①と同じように、いったん表面温度が下がりワックスは固まったが、内側から熱くなり少し盛り上がり固まった。
しかしながら、部屋が涼しかったため、①よりも凝乳は少なくなっている。
③ エッセンシャルオイルの量を変えてみる
ソイワックス: A社 エコソイワックス ハード --- 25g
みつろう: B社 --- 10g
エッセンシャルオイル: C社 ラベンダー、ティートゥリー、ベルガモット --- 5g
部屋の気温: 27度
ワックスとエッセンシャルオイルを混ぜたときの温度: 70度
ワックスを型に注いだ時の温度: 56度
エッセンシャルオイルを減らしたら凝乳がおさまるか検証。
①ほどひどくはないが、やはり一度固まった後にふつふつと白く小さな凝乳ができた。
固まった後は、カサカサした感触。
④ エッセンシャルオイルのメーカーを変えてみる
ソイワックス: A社 エコソイワックス ハード --- 25g
みつろう: B社 --- 10g
エッセンシャルオイル: D社 ラベンダー、ティートゥリー、ベルガモット --- 5g
部屋の気温: 27度
ワックスとエッセンシャルオイルを混ぜたときの温度: 70度
ワックスを型に注いだ時の温度: 56度
エッセンシャルオイルのメーカー変えてみたら何か変化があるか検証。
条件は④と同じ。同じく中心がカサカサになった。
(色の違いは、ベルガモット油の違いのため)
⑤ ソイワックスとエッセンシャルオイルのメーカーを変えてみる
ソイワックス: C社 ekosoyaワックス・ハード --- 25g
みつろう: B社 --- 10g
エッセンシャルオイル: 右がC社 左がD社 ラベンダー、ティートゥリー、ベルガモット --- 5g
部屋の気温: 26度
ワックスとエッセンシャルオイルを混ぜたときの温度: 70度
ワックスを型に注いだ時の温度: 54度
最後にワックスとエッセンシャルオイルのメーカーを変えて製作。
問題なく仕上がった。
検証結果
① エッセンシャルオイルのメーカーを変えても凝乳には関係なかった
② 室温に左右される(②では28度から24度に変えているので参照)
③ ソイワックスのメーカーに左右される
エコソイワックス(日本製)もecosoya(アメリカ製)も、温度がぐんぐん下がっていくため、温度を下げるときはマドラーで良くかき混ぜながら下げていくと良いです。
ただし、日本製のエコソイワックスは室温をかなり下げないと凝乳化するようです。
表面がすぐに固まってしまうのに、まだ中が熱く、化学反応がが起こってふつふつと表面のワックスを破って泡が出てしまうからです。
ソイワックスの種類によって成功率が変わるのであれは、ソイワックスのピラーワックス(ソイワックスハード)か、アメリカ製のecosoyaを推奨します。
うまくいかない時は、メーカーを変えてみましょう。
ライフキッチンでもショップを開設しましたので、よかったらご利用ください。
期間限定で凝乳しないワックスを販売しています。
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